壮年期に潜む怖い病気?
最近、肩が上がらないな…。
携帯を遠ざけないと文字が見えない。
まさにありがちな壮年期の症状です。壮年期とは一般的に40~65歳までの年齢を言います。仕事をしている年齢が20代前半から65歳までだとすると、まさに「仕事人生の後半期」ということになります。
仕事では、責任のある立場を任され、家庭でも子どもの教育資金や自宅のローンなどでお金のかかる時期です。人生でもっともつらい時期だと言えます。
米国ダートマス大学の調査によると、「先進国では47.2歳が最も幸福度の低い年齢」と言われています。
理由として考えられているのが、壮年期は責任の重さに対して、自由度がなく、更に病気等のイベントが発生しやすいことが挙げられています。
様々なストレスが体を蝕む
さて、ストレスが大きく、人生の幸福度も低い壮年期ですが、ストレスが直接的に脳血管を攻撃するわけではありません。ストレス発散のためにお酒を飲んだり、煙草を吸ったりすることで少しずつ血管に老廃物が貯まっていき、間接的に脳血管に深刻なダメージが溜まっていくのです。
人によってそれが発症するかは差異がありますが、ご覧のグラフのように40代を過ぎると、男女ともに脳血管疾患の罹患率があがっていきます。特に男性は女性の1.6倍疾患者数が多いため、要注意だと言えるでしょう。
脳血管疾患はもっとも入院期間が長い
脳血管疾患は5大疾病や3大疾病の中でもっとも入院日数の長い病気です。早期発見すれば、後遺症は避けられるようになってきていますが、それでも脳が司る運動神経が侵されてしまった場合は麻痺がのこります。その麻痺から日常生活へ移っていくためにリハビリが必要なことも多いのです。
更に怖いのは脳血管性認知症
脳血管疾患に罹患した後に、亡くなることももちろん怖いのですが、それよりも怖いことがあります。それが脳血管性認知症です。地域の疫学研究では「3割は認知症へ移行している」という推計があります。
このことは脳神経学会が発行している「認知症疾患ガイドライン2017」にも記載されており、脳血管疾患が一過性の治療では終わらない怖さを物語っています。実際に、壮年期が要介護状態になる場合の第1位は、次の円グラフのように脳血管疾患です。
左の円グラフが、第1号被保険者ですが、認知症により要介護状態になっていることがわかります。しかし、右側の第2号被保険者(壮年期)おいては脳血管疾患が運動機能障害を起こすケースや、そこから認知症を発症させるケースで要介護へつながることが多いことがわかります。
脳血管疾患への対策は?
まずは、体を健康に保ち、運動をすることや食事に気をつけることが大事だと言えます。
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