2023年も物価は上昇する?
2022年10月にIMFが「世界経済見通し」を発表しました。
その中で、世界のインフレは2023年には落ち着いてくると予測されていますが、それでも6.5%と想定されています。そして実は2022年のインフレも8.8%という高い水準であったことが示されています。
インフレにはいろいろなものがあります。今のインフレは一体どのようなインフレなのでしょうか?正解は時間が経たないとわかりませんが、有識者の意見ではコスト・プッシュ型インフレであるという意見が多いようです。
グレートインフレ
これから何が起こり、どうやって資産を守っていけばいいのでしょうか?
その答えは歴史が教えてくれるかもしれません。そこで参考になるのが史上最大のインフレと言われた、グレートインフレです。
このグラフは1956年から2022年までのアメリカのインフレ率です。直近ではアメリカの2021年のインフレ率が4.69%。そして2022年が8.05%となっています。
過去を見ると、1973年の第一次オイルショックではアメリカも大きなインフレに見舞われていることがわかります。そして1979年の第二次オイルショックでは完全にスタグフレーションに陥ったと考えられます。
石油価格が1973年から1983年までの10年でなんと10倍になりました。
歴史上の、この急激な2つのコブはグレートインフレと呼ばれています。今は第一次オイルショックに近しい状況なのかもしれません。もしそう考えるならば第二波のインフレも怖いところです。
このインフレから抜け出せなかったら?
インフレには良いインフレと悪いインフレがあります。
- 良いインフレ=ディマンド・プル型インフレ:景気がインフレを誘引する
- 悪いインフレ=コスト・プッシュ型インフレ:原油価格等の高騰によりコストが上がってインフレとなる
今は悪いインフレです。この悪いインフレから良いインフレに抜け出すために必要なピースはただひとつです。それが、労働者の賃金です。労働者の賃金が上がれば、このコスト・プッシュ型インフレに乗じてディマンド・プル型インフレに移行できるとも言われています。
だからこそ政府は経団連に対して賃上げ要求を行ったりしているわけです。しかし、本当に従業員の賃金は上がるのでしょうか?
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